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Q.起業するまでの経緯を教えてください。 |
有名な楽器店を3社ぐらい回りましたね。でも会社としては利益を追求しているから、僕が嫌なものも売らなければいけなかったり。それが嫌で嫌で。小さな子供がいたけれど、結局やめて手元には200万円くらいの貯金があっただけ。それで始めました。ビラを作ってポスティングして宣伝費をかけずにピアノをかき集めてきた。で、しばらくして国金から創業費として600万円借りて、個人事業主として創業しました。
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Q.調律師養成所を始めたきっかけはなんだったのでしょうか? |
当時若い技術者を採用していたのですが、何も出来ないので、採用するよりは自分で育てよう!ということで限定7名で調律師育成を始めました。若い人に自分たちの技術を継承して欲しかった。優秀な技術さえあれば自然とお客はついてきますから。
調律師の先生3人と共同で行っています。カリキュラムを組んで指導しています。
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Q.どのような事業内容でしょうか? |
中古ピアノを仕入れて、修理・調整・塗装して業者に販売する、というのが大きな仕事。それと付随して弟子を育てるために調理師の養成学校を行っています。月に30万円のピアノが20台売れる。土日だけで15台売ったこともあります。一度買ってくれた方のカルテがあるので、それをもとに1年に1回お電話をして、調律してまわっています。
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Q.どのように集客しているのですか? |
宣伝広告は地域のタウン紙ばっかりですね。最近新聞などにもピアノ買取が載っていますが、あれはほとんどアメリカのバイヤーですよ。ピアノを買い取るのは日本人だけど、売るのはアメリカなんです。もうひとつの宣伝はHPですね。一日300アクセスあって、買取などの注文はネットから一日5件くらいです。こういった閉鎖的な業界にあって、うちはオープンにやっています。こっちが技術的にもオープンだと、相手もいろいろ教えてくれますよ。
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Q.お客様はどのように拡大していくのですか? |
お客様の紹介が一番大きいですね。それでつながっていつの間にか全国区になっていました。広島からもよく注文がきますね。メンテナンスをしっかりやる人は案外少ないからです。僕らはそれを一番重要視しているから。技術さえあればなんとかなる!いかに技術がない人が多いか、ですね。
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Q.どのような人がピアノを買っていくのですか? |
私立の小中学校も中古ピアノを買うところは多いし、今はボケ防止にいいということで高齢者がピアノを買っていく。音大生などは学費が高い分、ピアノは中古にする人が多いですね。
実際は需要が供給に追いつかないというのが現状です。だからピアノを仕入れられるところが強い。今はみんな海外の人が買い取って売ってしまうからね。ヤマハのピアノは日本で買う新品くらいの値段で売れるんだよ。だから海外のバイヤーがほとんど持っていってしまう。
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Q.今後の目標をお願いします。 |
今後の目標は全国にうちの弟子が育ってくれてピアノ流通チェーンを作ってくれること!勤め人になったってつまらないでしょ。自分で研究して独立して欲しい。そうでないと毎日仕事をしていると修理や調整の仕方を忘れてしまう。だから小さくてもいいから自分で独立していってもらいたいですね。
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